三菱自動車の河添克彦社長とダイムラー・クライスラー社のシュレンプ会長は27日、ドイツのシュトゥットガルトで共同会見し、ダイムラー・クライスラーが三菱株の34%を取得すると発表した。会見の模様は、ダイムラー・クライスラーのホームページで生中継された。
三菱は今回の資本提携に合わせて執行役員制を導入し、商法上の役員を10人に絞り込む。これに合わせて、ダイムラー・クライスラーは3人の役員を派遣、残りは5人が三菱自動車出身者、2人が三菱重工など三菱グループが派遣する。
ボルボとの合弁による乗用車生産会社ネッドカーについては、「3月中に三菱が全株を買い取り、その後、ダイムラー・クライスラーに50%を売却する」(同)という。
三菱の乗用車部門の提携先がダイムラー・クライスラーに決定したことで、国内の自動車メーカーは、トヨタグループ(トヨタ、ダイハツ、日野)、GMグループ(いすゞ、スズキ、富士重)、ルノーグループ(日産、日産ディーゼル)、フォードグループ(マツダ、三菱の商用車)、ダイムラーグループ(三菱の乗用車)に再編され、資本提携の大きな動きは一段落した。今後は、各グループの中で、各社がいかにして収益性を高めるか、そしてホンダが独立路線を維持できるかに焦点が移る。