【SAEレポ Vol. 2】ブレーキやステアリングも“by Wire”制御が実用に

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世界最大の総合自動車部品メーカーであるデルファイ・オートモーティブ・システムズは、今回のSAEworld congress & exhibitionでも最大のスペースを使って、広範囲にわたる新技術を展示した。シャシー関連で注目されるのは、ブレーキとステアリングに関して、“Xby Wire”が実用に近づいた、というメッセージを発信したこと。

それぞれペダル〜液圧発生機構〜ホイール・シリンダー、あるいはステアリングホイール〜シャフト〜ギアボックス〜タイロッドという機械的結合を無くし、電子+電気+機械系を組み合わせたシステムで作動させる。ドライバーの操作は、動きと反力を造り出すエミュレーターを介して、センサーで検出され、その情報をコンピューターで処理して、ブレーキの効かせ方、操舵の動きを決定、アクチュエーターを作動させる。

つまり人間の操作は、機械機構ではなく、電線(ワイア)によって伝えられるので、ブレーキ・バイ・ワイア、ステア・バイ・ワイアと呼ぶのである。とくにブレーキに関しては、これまでの液圧発生機構+ABS制御機構を使い、各輪までは油圧パイプを管するタイプ、各車輪の近くにモーターを使った液圧発生機構を置き、車輪ブレーキまでの配管をごく短くしたタイプ、直接モーターでブレーキを作動させるタイプの3つを提案している。(写真のイメージ展示は第2のタイプで“Dry Interface Corner”と呼ぶ)

これ以外にもデルファイは、大型ピックアップやSUV向けの4輪操舵システム(最小回転半径を小さくするため、低速ではかなり大きく逆相に切る)、42ボルトの電気系(他の部品メーカーも開発中)、総合的な室内エンターティメント・システム、衛星からのラジオ放送や音楽配信(MP3使用--これも今回のトレンド)、さらに自動車部品のほぼ全分野を傘下に収めるコングロマリット企業であることを活かして、危険予測・警告〜危機回避〜衝突時乗員保護〜事故後処理・救出の全体を包括し、これまでは個々に開発されていた技術をまとめあげる、ISS(Integrated Safety System)を実用化に向けて開発中であることも明らかにした。
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