V12搭載のスーパー・モンスターBMW『X5ルマン』を密かに発表! のなぜ?

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V12搭載のスーパー・モンスターBMW『X5ルマン』を密かに発表! のなぜ?
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BMWはSUVの性能をスーパーカーレベルにまで熟成させた一品生産のマッスルカーを『X5ルマン』の名前で発表した。このホット4WDはジュネーブ・モーターショーには展示されず、今週はじめ、一部のジャーナリストを招待したディナーで披露された。それいらいレマン湖畔の街はこのクルマのうわさで持ち切りだ。

BMWとしては、メルセデスベンツのML55や将来登場してくるポルシェのE1オフローダーの話題をそらすつもりだろう。BMWはアメリカ製オフローダーの性能を究極まで高めたのがX5ルマンだといっている。しかし本当の目的は、消費者に対し、X5のM仕様への期待感を抱かせるためだ。こちらは2002年初頭に登場する予定だ。

X5ルマンを動かすエンジンは、LMRスポーツカーと同じV12だ。このコンパクトな6.1リットルユニットは、先頃BMWを引退した“エンジンの教祖”、パウル・ロシェがもともとマクラーレンF1のために開発したものだ。出力は700PS、トルクは5000rpmで70kgmを超える。

トランスミッションについての詳細は明らかにされていないが、X5ルマンのパワーを地面に伝えるためには4輪駆動は必須だ。その一方で、0-100km/h加速はわずか4.7秒、最高速度278km/hという数字はスーパーカー並だ。サスペンションはマクファーソンとマルチリンク、車高は標準型より30mm低くなっている。前後の重量配分は51:49とBMWではいっている。

インテリアも外観に劣らず変身している。量産型のレザーシートは4脚ともハードな雰囲気のバケットシートに交換された。内装トリムにはアルミニウムがふんだんに使われている。

しかし残念なことに、X5ルマンはあくまでも実験車両であり、販売の予定はないとBMWはいっている。また似たような高速4WDの計画もない。「厳しい各種法規に適合するようなエンジンの開発コストを正当化する理由が見つからない。このクルマはいい企画だが、残念ながら夢のままで終わるアイデアだろう」とあるインサイダーは語る。

一方で、M部門がチューンしたV8駆動のX5の期待も高まっている。このモデルのには軽合金製32バルブ・4.9リットルV8エンジンが搭載される。M5ではじめて世の中に出て、続いてZ8にも採用されたユニットだ。400PS、50kgmという数字では、目玉が落ち込むようなX5ルマンの加速は得られないだろうが、充分に魅力的な数字だ。少なくとも347PSのML55がマークする0-100km/h加速6.9秒、最高速度232km/h数字には対抗できる。

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