三菱自動車は14日、福祉車両ハーティラン・シリーズに「ムービングシート」と呼ばれる、電動パワーリフト機能付き助手席を装備した『ミラージュ・ディンゴ』、『シャリオ・グランディス』と、車いす用スロープを装備した『トッポBJ/ワイド』を追加設定、同日から全国の取扱店で販売を開始すると発表した。
ムービングシートは、荷重100kgの昇降能力がある電動コントロールシートで、座面を回転・移動・下降させることによって車いすからの乗り換えを容易にしている。ミラージュディンゴの場合、助手席は250mm外側にスライドし、座面の最低地上高は500mmになるという構造だ。シャリオグランディスには600mmまでスライドするモデルも用意され、乗車を介護する側の負担軽減に一役買っている。
また、トッポBJ/ワイドは、バックドアを開くとハザードランプが点灯し、車両後部の床面が自動的に地上高280mmまで下降し、スイッチ操作によって二つ折り構造のスロープが展開していく構造だ。
価格はムービングシートがベースとなる車両に架装代金である39万円を上乗せしたもので、シャリオグランディスに設定されている600mmスライドモデルは55万円の上乗せとなる。トッポBJ/ワイドのオートスロープタイプは、構造が複雑なことから架装価格も高く、ベース車の100万円増になってしまう。 介護にそれなりの費用が掛かってしまうのはやむを得ないことなのかもしれないが、それにしてもこの値段…。
自動車メーカーには費用面でもっと頑張ってほしいものである。