【ボンドカーの真実を探る Vol. 5】見るだけではすまさない、ボンドカーを再現しよう!

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フィクションであるTVや映画の設定に、現実的な解釈を加えるのはひとつの遊びとして定着しているようだが、ボンドカーでそれをやってみよう。まずプロの間でも人気の高かったアストンマーチン『DB5』から。

アストンマーチンDB5

DB5の車体設計は、スチールパネル溶接による強固なフロアパンと、小径鋼管フレームに軽合金パネルをかぶせたボディとの組み合わせになっている。これはイタリアのトゥーリングというカロッツェリア(車体開発・製造業)が開発したスーペルレッジェラ、直訳すれば“超軽量”という工法だ。

現代のクルマは車体全体で荷重を負担するモノコック設計が主流だが、DB5の場合は荷重のほとんどをプラットフォームで負担するので、収納式防弾パネルの設置などボディ改造は簡単そうだ。またリアアクスルはリジッドなので、車軸にドリルを仕込むことも、やってできないことはなさそう。

ロータス・エスプリ

潜水艇に変身してしまう『エスプリ』はどうか? ロータスのロードカーは伝統的にバックボーン・シャシーをもつ。背骨のような1本の太いフレームにサスペンションやエンジン、ボディが取り付けられるので、こちらも改造は比較的容易と思われる。事実、エンジンは初期の2.0リットル直4から3.5リットルV8にまで拡大している。

エスプリ・ベースのボンドカーは実現するのか、ボディに秘密兵器を取り付けやすい構造なのではないか、と昨年の秋から日本におけるロータスの輸入総代理店になったK&Mに実際のところを尋ねてみた。ところが……

「イギリスの国家機密ですので教えられません。秘密兵器は、シャシー構造に関わらず、見て解らないように取り付けないと秘密ではなくなってしまいます」(広報担当:奥平美貴さん)との答が返ってきた。

ルノー11“1/2”

『美しき獲物たち』の劇中で、前後まっぷたつにされたルノー『11』(もちろんFF)の前半分だけがパリ市中を疾走するシーンがある。はたしてこれが可能かどうか、カースタントで有名なタカハシレーシングにきいた。

「技術的には可能です。ただしある程度の距離を走ろうとすれば、燃料タンクを別に追加しなければなりませんが」(代表取締役社長:高橋勝大さん)

DCIメビアス

自分でボンドカーをデザインしてしまったファンもいる。ファンという言い方は正確ではないかも知れないが、箱根にDCI(デザイン・クラブ・インターナショナル)というデザイン開発会社があり、1998年にGT『メビアス』を自主制作した。製品のデザインソースは公表されない場合も多く、DCIの国際的な活躍は業界関係者にも知られていない。独立デザイン会社にとって自主制作作品によって実力をアピールすることは大切なのだ。

そういった作品のテーマにボンドカーをもってきたわけだ。エクステリア・デザインのみの提案で、インテリアは作られておらず走行も不可能だが、明らかに最近のアストンマーチンをベースにしている。

《高木啓》

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