フォード派閥抗争がらみで揺れるマツダ社長人事、いまだ発表なし

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9日に経団連会館で会見したマツダのジェームズ・E・ミラー社長は、最近の「同社のマーク・フィールズ副社長が社長に昇格か?」の報道について、「憶測に基づいた報道にはコメントしない」との姿勢を貫いた。

フィールズ副社長は1961年1月生まれ。ハーバードビジネススクール経営学修士課程修了後、93年に米フォードモーター入社。同社マネージングディレクターを経て、98年8月にマツダ顧問就任。99年から専務として、マーケティング・販売・カスタマーサービスを担当していた。12月1日、副社長に就任し、社長補佐を担当している。

ミラー社長は、報道で退任の理由とされた健康問題について、病名は明かさなかったものの、「昨年、入院した」という事実を表明。しかし、「体重は12kgも落とした。タバコもやめる」と健康をアピールした。

今回の社長交代報道の背景には、米国フォード本社の派閥抗争があるとされる。ミラー社長は、マツダ社長退任後にフォード本社の副社長となりアジア・太平洋事業を担当するヘンリー・D・G・ウォレスの直系。一方のフィールズ副社長は、社長兼CEOのジャック・ナッサーの直系と見られている。このため、ウォレスが後任に指名したミラー社長に対し、ナッサーが追い落としを謀ったとの見方もできる。

マツダの社長交代は歴代、年末ギリギリのタイミングで発表されることが多い。残り20日間、マツダの社長人事に注目しよう。

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